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活字のない世界

曇り空も好きになった。湿った空気の臭いと、鳥の鳴き声。母は、晩年の天草を楽しんだだろうと思う。見事な一生であった。恵まれた一生であった。

活字のない一日は長かった。この長さを、私は求めていた。ゆっくり時間が過ぎていく。時間泥棒がいない世界で、私はよく身体を動かした!食べるときは、ゆっくり食べた。地に足の着いた暮らしの手応えがある。情報を入れない暮らしが気に入った。一生続けてもいいと思った。