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電子書籍ブラウザとしてのスマートフォン

すでに随所で言われていることだが、やっぱり電子書籍ブラウザとしては携帯電話よりスマートフォンのほうが有利だと思った。画面が大きいとか、好きなフォントが選べるとか言う見た目の問題はもちろんだが、もっと深い部分でスマートフォンのほうがむいている。それは、音楽を聴くのに携帯電話より携帯オーディオプレイヤーのほうが便利だ、というのにかなり近いのかもしれない。

もちろん、携帯オーディオプレイヤーは「聴く」こと専門に作られているので、これは当たり前かもしれないが、問題はフォーマットにある.携帯電話で聴く音楽データは、フォーマットが特殊だ。そのため、携帯電話を携帯オーディオプレイヤーとして聴こうとすると、えらいことになる。専用のソフトで手持ちのCDに入っている曲をコンバートし、それをケーブル経由で携帯電話に送らなければいけない。携帯オーディオプレイヤーなら、すでにiTunesなどでMP3にコンバートされているデータをそのまま使って聴くことができる。iPodクレードルに乗せるだけで曲が転送できるし、miniSDやmicroSD経由でコピーしてそのまま聴くものもある。この手軽さが、大切なのだ。なんでもないことのようにも思えるが、この手間のかからなさ具合が、運用していく上ではとても重要だ。

電子書籍の「ブンコビューワ」データの場合、PC用はZDF形式になる。スマートフォンでこの電子書籍を読みたいときは、フォルダ名さえ「BOOK」にしておけば、PCからコピーしたデータをそのまま読むことができる。つまり、本を探すときはPCでインターネット検索し、ダウンロードしたデータをminiSDやmicroSDにコピーすれば、すぐにスマートフォンで読むことができるのだ。しかし携帯電話だと、データの形式が違う。そのため、PCで検索して見つけた本をダウンロードしても、それをそのまま携帯電話で読むことができない。携帯電話で電子書籍を読む場合、必ず携帯サイトにアクセスし、そこから購入して本体にダウンロードするよりほか方法がない。

携帯電話の操作に慣れた若者ならいざしらず、われわれのような大人は、そこまで携帯電話に慣れていないので、携帯サイトで本を検索するというのが実にかったるくして仕方ない。インターネットで見つけたおもしろそうな本をそのまま購入し、携帯電話でその本が読めるようになれば、それが一番楽なのだ。しかしフォーマットの問題で、それはかなわない。実に不便である。

よく「携帯電話は閉ざされたコンテンツ」といわれるが、これがもう少しオープンになれば、もっともっと携帯電話の可能性が広がるのに…と、とても残念に思った。これから電子書籍の市場はもっと大きくなっていくと言われている。そのためには、この不自由な購入ルートをどうにかしなければいけないのではないか…と切に思う。まあ、誰もがスマートフォンを使う時代になれば、そんな心配も必要なくなるのだろうけれど。